このページに書いてあることだけ知っておけばワードプレスに関する解説記事などを読んだとき、95%は理解できるようになるでしょう。
■目次
・なぜワードプレス(Word Press)を使うのか?
・ワードプレスをかっこよく使いこなすコツ
1.テーマ
2.投稿・固定ページ
3.プラグイン
4.ウィジェット
・まとめ
■なぜワードプレス(Word Press)を使うのか?
CMSのメリット
ワードプレスインストールのページでも書きましたが、ワードプレスとは何か、なぜワードプレスを使うのかについて簡単に復習しておきましょう。
ワードプレス(Word Press)はコンテンツマネジメントシステム(CMS:Content Management System)というWebメディアを構築・管理するシステムの1つです。
何やらカタカナ英語が出てきて難しく感じるかもしれんませんが、要するに、できる限り簡単にWebサイト・ブログを作成して、効率的に運用するためのシステムと思っていただければ間違いありません。
ワードプレス以外のCMSで有名なものにはムーバブルタイプ(MT:Movable Type)というものがあり、聞いたことがあるかもしれません。
CMSを利用することにより、あなたは簡単に専用Webサイトを構築し、様々な機能をほとんどクリックだけで追加して、そして簡単に維持管理することができます。
なんだか当たり前のことを言っているような気がするかもしれません。
ですが、「難しいIT技術の知識なしで」あなたの専用Webサイトやブログを作成・管理できるようになったのはCMSが普及したおかげなんです。
というのも、このようなCMSが普及する前までは、Webサイトやブログを作りたければ、自分でメモ帳などにHTMLという呪文を書いて、1ページずつ作成する必要がありました。
実際、私が初めてWebサイトを作り始めた2005年頃にはCMSは普及していなかったので、以下の画像のようにメモ帳にHTMLという呪文を書き込んで1ページ1ページ作っていました。
ここで少し考えてみてください。
あなたが上記のように1ページ1ページメモ帳にHTMLを書き込んで、合計100ページからなるWebサイトを構築したとしましょう。
まずそれだけでも大変ですね。
しかも、ある時「サイトのメニューの構成を変えたい!」とか「カテゴリ分けを別の分け方にしたい」と思ったら何が起こるでしょうか。
なんと、100ページ分のメモ帳、つまり100ファイルをすべて修正する必要があります。
とてもじゃないんですがそんなことはやっていられないと思います。
実は私は何度か「メニューを変えたい」とか、「サイトの構成を変えたい」とか、そういったことがあったのですが、そのたびに1日かかっていました。
また、フォームを設置したいとか、コメントを受け付けたいとか、高度なデザインをしたいなどなると、PHPやCSSにPerl、javascriptなど、HTMLだけではなくさらに高度な呪文を覚える必要がありました。
昔はそうするしかなかったので仕方なかったのですが、これからWebサイトやブログを作成するあなたは、こんな苦労をする必要はありません。
CMSを使ってWebサイト・ブログを構築すれば、すべてのページのデザインを変えるのも1か所いじるだけですし、フォームの設置などの機能追加もほとんどクリックだけでできます。
「おれはHTMLやjavasriptを使いこなしてWebマスターになるんだ!」という強い心意気を持っているのであれば止めませんが、そうでないのであればCMSを使うのがおすすめです。
私もCMS(の中のワードプレス)を使いだしてから、あまりに便利でびっくりしています。
CMSの中でもワードプレスを使う理由
さて、CMSを使う理由は以上の通りですが、CMSにはワードプレス以外にもムーバブルタイプを始めいくつかのものがあります。
その中でワードプレスをお勧めする理由は単純明快で「ワードプレスが世界で一番使われている人気のCMSだから」です。
インターネットが発達し、情報が瞬時に広まるようになった現代では、皆が使っている人気のものにそれをよりよくしようと開発する人(プログラマー)や解説記事を書く人(まさにこのサイト)が集まります。
それによってさらに使い勝手や機能が高まって、その結果、人気のものはさらに人気になるというスパイラルが発生します。
あなたも自分で何かを作り上げるとしたら、より多くの人に使ってもらえる方が嬉しいと思いますがそういうことです。
ワードプレスはCMSという分野でそのスパイラルが発生しています。
どんどん使い勝手がよくなり、拡張機能を追加するためのプラグインというものもどんどん開発されています。
ワードプレスに関して解説するWebサイトもどんどん増えています。
その結果、さらにみんなが使うようになって、また機能がよくなって、というスパイラルに完全に突入しています。
最近では年に何回かワードプレスユーザーが1000人規模で集まるイベントも開催されるほどになっています。
そういったイベントは、別に上級者でなくても参加できるので、お友達を作りに参加するのもいいかもしれません。
というわけで、あなたもこれからWebサイト・ブログを作成するのであれば、あえてほかのCMSを使うのではなくワードプレスを使うのが一番です。
■ワードプレスをかっこよく使いこなすコツ
さて、以上のように、ワードプレスは簡単・便利にWebサイト・ブログを構築し運営していけるものなので、どういうものなのかよくわかっていなくてもあまり問題はありません。
ですが、以下の単語を覚えておくと、今後あなたのWebサイト・ブログを高機能にかっこよくカスタマイズしていくのが非常にスムーズになります。
このサイトを読んでいても、書いてあることがスーっと頭に入ってくるようになるでしょう。
1.テーマ
2.投稿、固定ページ
3.プラグイン
4.ウィジェット(サイドバー、フッター)
1.テーマ
テーマというのは、私たちがワードプレスを使って作成するWebサイト・ブログの文字通りテーマです。
サイトのデザイン、文字の大きさや強調文字の色、リンクの色、メニューの配置、ブログっぽいかどうかなど、「このサイトはどういうサイトか」という主にデザイン的な方向性を決めるものです。
私も始めたころはニュアンスがよくわからなかったのですが、実際の例でいくつか考えてみるとなんとなくわかってきます。
例えばですが、「Simplicity(シンプリシティ)」という非常に有名なテーマがあります。
このテーマは名前の通りで、このテーマをサイトに適用すると文章が主役の非常にシンプルなデザインのサイトができあがります。
メニューの配置や文字の装飾などもあくまで文章を引き立てるためにデザインされており、余計な機能は最大限排除されています。
一方、「Poseidon(ポセイドン)」というテーマがあります。
これも名前の通りで、このテーマをサイトに適用すると、青を基調としたデザインになります。
また、画像をメインに使ったサイトのための機能が付いており、画像を主役にしたニュース記事や、スライドショーを作ったりできます。
テーマは「ワードプレス テーマ」とグーグルなどで検索すると、無数に出てくるのでその中から選ぶことができます。
また、ワードプレスをインストールした時にはデフォルトで「Twenty xxx」というテーマが設定されています。
「xxx」の部分は「seventeen」などの数字の英語が入ります。
ご想像の通り、ワードプレス公式のテーマは発表された西暦の名前がついています。
あなたが今ご覧になっているこのサイトは2017年に作成しました。
そして、その際のワードプレスの公式テーマである「Twenty Seventeen」を使用しています。
さて、テーマを選ぶ時に絶対外せないポイントがあります。
それは「安全なテーマかどうか?」です。
安全というのは、主にセキュリティ面でリスクがないかということです。
テーマというのはデザインからサイトの動作に関するプログラムまですべて含んだものですから、セキュリティ面で穴がありそこをハッカーに攻撃されることがあります。
また、テーマの配布自体はだれでもできます。
そうです。
私もあなたもテーマを作って配布することができます。
なので、中には悪意のある人が情報を盗めるように罠を仕込んだテーマを配布することすら可能なわけです。
そのため、きちんと維持管理されているテーマを使用しましょう。
いいテーマだったとしても、一度作られてずっと更新がされていないようなものは、セキュリティ上の穴が放置されている可能性が高いので避けましょう。
そういった意味では、特にこだわりがないのであれば、ワードプレスをインストールした際に設定される「Twenty xxx」を使うのがおすすめです。
公式のテーマですから、もちろん頻繁に更新されていてセキュリティリスクは低いです。
そして、作られた年の主要なトレンドを押さえています。
例えば2017年は「レスポンシブデザイン」という、スマホなどの小さな画面でも美しくサイトを表示できるデザインが主流となりました。
「Twenty Seventeen」は早くもそれが取り入れられたテーマであり、スマホのような小さな画面でも見やすくサイトを表示できます。
このようにセキュリティが万全で、トレンドを押さえたデザインのサイトを作成できるので、特に「これがいい!」というのが見つかるまでは、ワードプレスの公式テーマを使うのがおすすめです。
テーマの確認・変更はワードプレス管理画面(ダッシュボード)の「外観」⇒「テーマ」から行います。
出てきた画面にある別のテーマを選択するか、「新しいテーマを追加」から検索してそれを使うこともできます。
テーマを変えるとサイトのデザインや階層構造、メニューの位置、文字の色などが一気に変わるので、変更する前にバックアップを取っておくなどして慎重に進めましょう。
2.投稿、固定ページ
ワードプレスの記事の作り方には2つあります。
1つが「投稿」、もう一方が「固定ページ」です。
投稿はブログのような記事を作成するものです。
固定ページはその名前の通り、普通のWebサイトのように固定されたページを作成するものです。
ただ、そうはいっても投稿でも普通にページは作成されますから、ブログのような記事とか、Webサイトのように固定されたページと言われても
「じゃあ実際問題何が違うんですか?」
「どっちを使えばいいんですか?」
となるでしょう。
これに関しては色々な意見があると思いますが、きっちりとカテゴリや階層を分けて、完全に構造化されたWebサイトを作る場合はすべてを「固定ページ」で作るのがいいです。
ただ、最近そういったサイトは少なくなっていて、多くのWebサイト・ブログは「投稿」がメインで、問い合わせページや商品申込ページなどの特定のページだけ「固定ページ」で作られています。
「投稿」の最大の特徴は投稿した時系列が意識されることと、選んだカテゴリーを自動的に構成してくれることです。
時系列が意識されるというのは、記事に作成日時がデフォルトで表示されたり、時間的に前後する投稿と勝手にリンクをはってくれたりなどです。
カテゴリーに関しても、自動でカテゴリ構造を作ってくれるので、検索エンジンの評価が勝手に上がりやすいなどがあります。
これを自分でやろうとすると検索エンジンに評価される仕組み(SEO)や、リンクの貼り方や貼る位置の見極めなど少し高度な知識が要求されます。
そのため、予め全体像を決めて構造化されたWebサイトを作る場合以外は、読む人に価値を与えるメインのコンテンツは投稿で作成し、問い合わせやプロフィールなどのページを「固定ページ」で作っていくというのが一般的です。
私の場合は完璧に構造化されたWebサイトばかり作ってきたので今でも「固定ページ」だけを使って、Webサイトと同じように作っていますが、これをお勧めするわけではありません。
特にあなたがコンサルタントやカウンセラーで、「訪問者に1つでも学びがあるように」と思って日々更新していくのであれば、「投稿」で記事を作成していくのがよいでしょう。
3.プラグイン
プラグインは、ワードプレスに様々な便利な機能を追加できるものです。
例えば、あなたのWebサイト・ブログに来てくれた訪問者の方からの感想や質問などを受け付けたいと思ったとします。
そういった機能を持つものをフォームと呼びますが、普通にフォームを作ろうとするとPHPなどのプログラミング言語を勉強して作る必要があります。
ですが、ワードプレスであれば、自動返信機能付きのフォームがプラグインとしてたくさん用意されていますので、ほとんどマウス操作だけで簡単に設置することができます。
2005年頃PHPなどを勉強して自分で「ああでもないこうでもない」「動かないぞ・・・」と苦労しながらフォームを作っていた私からすると、これはもう革命的な出来事です。
ワードプレスでは、このような自動返信機能付きのフォーム、自動バックアップ、スパムの排除、サイトの表示の高速化など、様々な機能をプラグインによって無料で、簡単に追加することができます。
ワードプレス管理画面の「プラグイン」というところから新規追加や設定、削除などを行います。
実際に様々なプラグインを使い始めるための操作はBACKWPUPプラグインやAKISMETプラグインで紹介しているのでそちらをご覧ください。
ただ、プラグインに関しては追加しすぎないことが重要です。
プラグインを入れすぎると、サイトの動作が重くなったり(表示が遅くなる)、プラグイン同士の相性が悪く動作が不安定になったりします。
また、プラグインによってはセキュリティの穴が開いていて、そこからWebサイトを攻撃されることがあります。
なので、最初のうちはこのサイトで紹介している、本当に大切なプラグインのみを入れておき、そこからあなたのWebサイト・ブログに合わせて1つ1つ吟味して追加していきましょう。
とはいっても、本当に必要なプラグインはごく少数です。
このサイトでも、バックアップ、スパム排除、フォーム、SEO対策、画像のポップアップ表示、(最初から有効になっている)日本語文字取り扱いの6個しか使っていません。
今後あなたのWebサイト・ブログを運営していく中で、プラグインの数が10個を超えたら多いと思ってください。
4.ウィジェット(サイドバー、フッター)
ウィジェットというのはワードプレス以外にも様々な場面で出てくるものですが、簡単に言うと「特定の機能を実現するもの」です。
例えばWindowsにも、時刻や天気予報、ニュースなどをデスクトップに常に自動で表示しておくようなウィジェットアプリが存在します。
この場合、時刻などを表示するという特定の機能を実現するウィジェットのアプリケーションということになります。
といっても抽象的な話なので「ふーん」くらいで大丈夫です。
大切なのは、ワードプレスで「サイドバー(記事の横)にカレンダーとかミニプロフィールを表示したいなー」とか、「フッター(記事の最後)に検索バーを設置しよう」となった時にやり方が分かっていることです。
この場合、カレンダーとかプロフィール表示、検索バーなどが「特定の機能」であり、それをサイドバーやフッターに設置することを「ウィジェットを設置する」というわけです。
ウィジェットの設置はワードプレス管理画面の「外観」⇒「ウィジェット」から行います。
画面左側には利用できるウィジェットの一覧が並んでいます。
カレンダーや検索窓だったり、あなたが自由にカスタマイズできるカスタムHTMLなど様々あります。
画像付きのミニプロフィールなどはカスタムHTMLで作成します。
左側のこれら機能の中から設置したいものを選び、右側の設置したい先にドラッグアンドドロップ(左クリックして指を離さないまま持っていき設置したい場所で指を離す)するだけで設置できます。
一度やってみるとあまりに簡単にできて驚くと思います。
また、ワードプレス(WORD PRESS)をインストールの動画の33分頃から、実際にプロフィールなどのウィジェットを数クリックで簡単に設置している操作を見られますので、ぜひ参考にしてみてください。
■まとめ
以上、ワードプレスをこれから使っていく上で、最初に知っておくとスムーズな4つを紹介しました。
「テーマ」はサイト・ブログの全体的な文字通りテーマを決めるもので、デザインや文字の色、文章か画像どちらに寄せるかなどを決定するものです。
テーマを選ぶ時のポイントは多くの人が使っていて、しっかりと更新されているものでした。
次に「投稿・固定ページ」については、完全に構造化されたサイトを作るとき以外は、メインのコンテンツを投稿で作成し、プロフィールや問い合わせページなどは固定ページで作るのが一般的ということを紹介しました。
「プラグイン」はサイトに様々な便利機能を簡単に追加するための仕組みであり、うまく活用することで簡単に対話型のサイトを作ったり、バックアップを取ったりすることができます。
一方、使いすぎるとサイトの動作に支障をきたしたり、セキュリティに穴ができたりするので、必要なものだけを使うようにしましょう。
最後に「ウィジェット」はサイドバーやフッターに便利なちょっとした便利機能をつけるもので、カレンダーや検索窓を簡単に設置することができます。
これらを使いこなして、あなたのサイトを徐々にかっこよく、見る人を引き込んで離さない魅力的なサイトにしていってください。
そうしていくことで、あなたは多くのお客様、ファンを獲得することができ、収入が上がるだけでなく、先生と呼ばれる人気者になることもできます。
慣れてしまえばすべて簡単なことですので、1つ1つ身に着けていってください。